環境にたいする配慮

 環境への取り組みが評価される時代になってきていますね。食品を作って売って食べてもらう所までではなく、食べた後の事まで想定した商品設計が望まれています。「品質管理」と聞くと、菌数やロス率・クレームの低減などに目が行きやすいですが、環境への配慮もそこには含まれるのです。
 ということで、今日のお題は『環境にたいする配慮』についてです。

包装資材の選定

 発電の自由化が始まって、電気も自家発電を含めて選択の幅が広がりました。電力会社を選ぶ時に、単純に価格だけで選ぶのか、それとも発電時の環境に対する負荷を検討して選ぶのか。より一層、あなたの会社の姿勢が現れるようになってきています。

 包装資材についても同じことがいえます。従来通りのパッケージのままでいくのか、それとも廃棄されるまでの流れを考慮して、商品設計するのか。どちらが正しいというよりは、時代はどちらの方向に流れているのかがポイントです。
 従来通りのパッケージが悪いというわけではありません。ただし、念頭に置いておかなければならないのは、現在使用している包装形態が環境に優しくないと言う理由で、突然使用禁止になるかもしれないということです。ですから、常に現状よりも環境に優しい包材がないかどうか、情報をキャッチアップしておく必要があるのです。

廃棄物の管理

 自社工場内においては、商品の製造過程ででた残骸を、単に廃棄するのではなく、肥料・飼料などに再利用する努力は、常に行わなければなりません。その際は、適切に処理がされているかを定期的に確認することが大切です。これができていなかったために、2016年の『廃棄カツ問題』は起こってしまいました。

 工場全体から排出している廃棄物の量を確認して、発生率が減っているかどうかを時系列で確認します。再利用しているから、廃棄物の発生量が増えてもいいと言う考え方ではなく、常に廃棄物の発生率を減らすというのが一番のポイントです。

 排水処理場の確認は、毎日行っていますか?排水の基準は、地域によって異なるので注意が必要です。排水処理施設や生産設備から発生する臭いが、近隣にいっていないか定期的に確認しましょう。
 また、重油などのオイルフェンスが設置してある工場では、オイルフェンスの排水の施錠管理の管理状況を確認します。排水バルブを開けた記録・閉じた記録がきちんと残されているかどうかがポイントです。

 時代が変われば、市場環境も変化します。「10年前のあたりまえ」は、「現在のあたりまえ」ではありません。昇っていたつもりが、気づいたら、「下りのエスカレーター」だったなどということのないように、新しい情報は常に把握しておきたいものです。

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