工場の周りにも目を配ろう

 だいぶ気温があがってきて、春めいてきました。年度末ということもあり、どこの企業も慌ただしい日が続いているのではないでしょうか。
 個人的な意見ですが、年の瀬の12月に行う大掃除を、あらためて年度末である3月にやってみてはどうかと思います。12月にできなかったところを重点的に、定期点検の意味を含めて。

 ということで、今日のお題は『工場周りの掃除』について、です。
 気温があがってくると、草が伸び花も咲き始めます。冬場には見えなかった部分が表に出てくるため、今回は少し視野を広くとって掃除のポイントを考えてみます。

 従業員の教育において大切なのは、「自分が歩くところはすべて綺麗な状態か」、「見て綺麗、匂って綺麗、触って綺麗」の三拍子が揃っているかということです。
 従業員が利用する駐車場から始まり、工場の玄関・階段・廊下・更衣室が掃き清められ、ピカピカに磨かれていれば、工場管理は適切に行われていると推察されます。
 一方で、私が工場点検を行った際には、少し早めに現地に到着して、工場の周りをグルっと見て回るようにしていました。すると、裏手には草が伸び放題だったり、水たまりに虫がたまっていたりしたことが多々ありました。工場の周りも定期的に点検が必要です。

 また、ゴミが落ちたままの状態になっているのも気になります。担当がいる・いない関係なしに、気づいた人間が率先してきれいにすべきですし、声を掛け合う職場環境であってほしいと思います。従業員が全員見て見ぬフリをしてゴミを拾わない工場は、不思議とクレームやトラブルが多いものです。

 工場管理の基本は、「自分が歩くところはすべて綺麗な状態」から始まり、5S+2Sのうち、『整理』をまず実行すべきです。
 整理とは、「必要なものと必要でないものとを分けて、必要でないものを捨てること」を指します。作業現場で考えれば、現在製造している商品に必要のない生産設備や包材などを同じ現場に放置しておかないことです。駐車場に放置自動車を停めさせてはいけません。駐輪場に放置自転車を置かせない、玄関に置き傘をさせない、必要のない書類ファイルを事務所に置かせないといったことです。

 玄関はキレイに掃除されていても、傘立てに傘が溢れている工場や作業場を多く見かけました。一事が万事、作業場内の管理が全くできていないのに、品質管理をコントロールすることは到底難しいのです。
 小さいことかもしれませんが、忘れずに確実にやっていきたいですね。

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